善通寺市立東中学の校舎が危ない-議会の形骸化ー
耐震検査の途中で、東中学の校舎が
老朽化のため使用には耐えられないくらい
危険であることが分かった。
そこで、市は二学期からは、
他の場所を使用して授業をすることとした。
プレハブの仮校舎を建てるのにも
3ヶ月間ほどの期間が必要なので、
それまで、中央小学校などを使って
授業をおこなうというのである。
昨日(8月29日)、緊急の全員協議会が
開かれ教育委員会より報告されたのである。
プレハブ建設については専決処分でやるので
了承して欲しいとのことであった。
「専決処分」とは
議会の議決を要する事項について、
議会の議決を経る暇がないような緊急の場合には、
その議決なくても行政の執行ができ、
後日、議会の承認を得ても
いいという制度である。
ところで、今回のプレハブ建設費は1億5千万円ほどだという。
約100億の予算規模の善通寺市にとっては
大きな金額である。
臨時の全員協議会を開き、事前に専決処分を
するからよろしくと要請するだけの「余裕時間」が
あるのに、
なぜ、正式の議会を開かないのだろうか。
善通寺市の議会は「眠っている」と
揶揄されるようになってから、久しい。
今回のやり方も、
大事なことが、正規の議会ではなく、非公式の
全員協議会などで実質「決められ」てしまうという
市議会の問題点をうきぼりにした処理であった。
他方、正規の議会は一つのセレモニー、儀式の場と化している
のである。
宮本常一の「忘れられた日本人」(岩波文庫)の冒頭
「対馬にて」での話だ。
筆者が古文書の借用を申し出たとき
それを決めるのに二日も要してじっくりと話し合って
結論が出たことが紹介されている。
このように、じっくりみんなが納得するまで話し合う慣わしは、
この村だけではないという。
これを封建遺制というなら、
封建制の方が近代民主社会よりも
より民主的社会であったという逆説が成り立つ。
現代社会には、こんなゆったりとしたやり取りをする
余裕などないようだ。善通寺市議会も、やたらと
時間制限を課する。
これは、善通寺市議会に限ったことではないだろう。
善通寺市議会もふた昔ほど前は、今ほどに
時間制限を課すことはなかったらしい。
夜にまでずれ込む議会もあったと聞く。
いま、それを想像することすら難しい。
どちらがいいか。
あれかこれかと簡単に結論づけられないだろう。
それぞれに長短はある。
しかしながら、現在の善通寺市議会には
簡素化・スピード処理の欠点が強く出すぎているように思われる。
06.08.30記


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